2007.05.22.
物語のテーマとは
映画「主人公は僕だった」でダスティン・ホフマン演じる文学理論学者がこんなセリフを言います。
「悲劇は死で、喜劇は結婚で終わる」
普通の事を言っているし特に面白いセリフでもないのですが、僕は少しハッとしました。
悲劇と喜劇は両立するし、それこそが物語のテーマとして普遍的な物だと思ったのです。悲劇も喜劇も「良い話」なのです。
「主人公は僕だった」は実験的で変わった内容の映画です。
でも根底にあるテーマは普遍的な物なのです。
この映画に限らず、良い物語と言うのは必ず、根底に普遍的なテーマがあるのではないでしょうか。
「根底に」と言う言葉を使いました。これは「表面に」の反意語です。
表面が普遍的だと、みな同じ話になってしまいますからね。
以前、芦沢俊郎先生のネット授業だかで「終わりこそ始まり」と書かれているのを読んだ記憶があります。
映画が終わった後の筋を、客が想像できるようなシナリオが、良いシナリオだと言う事です。
終わりに限らず途中であっても、客に想像させる部分があるシナリオは良いと思います。
客の想像に対し、「なぜそのように想像するのか」と訊ねた時、「人物の気持ちが、このように動くはずだから」と答えられれば、最高のシナリオなのではないでしょうか。
等と考えているうちに、今度僕が出るお芝居の台本が、今までとは少し違って見えてきました。
この「違って見えてくる」感じをお客さんに伝えるには、まさに先ほどの「想像させる部分」を出さなければならないのだと思います。
それは人物の気持ちの動きであり、それを表現する役者の演技力なのだと思うのです。
さて本番が近いので暫く映画はおあずけです。
→「ゴースト・スウィート・マイホーム」
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最近観た映画:
主人公は僕だった(新宿武蔵野館)
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